2008年4月21日 (月)

遺言書を発見したら・・・

「公正証書遺言」以外の方式による遺言は、

すべて家庭裁判所の検認を受けなければならないことになっています。



遺言書の保管者または発見した相続人は

相続の開始を知ったあと、遅滞なく遺言書を

家庭裁判所に提出して検認を請求しなければなりません。(民法1004条第1項)



「検認」とはその遺言書が

偽造、変造をされないようにする一種の保全手続きです。

遺言書に書かれている内容がどういうものであるのか、

何枚にわたって書かれているのか、など

形式的な部分を確認するだけであるので

「検認」を経たからといって、

その遺言書が有効なことが確認されたことにはなりません。

一度書いた遺言は・・・

いったん遺言書を書いても

遺言者はいつでも

遺言の方式にしたがって撤回することができます。(民法1022条)

撤回をするのに特別な理由は必要ありません。

また、遺言書が作成されたあとに

以下のようなことがあったときは

遺言は撤回されたものとみなされます。

  • あとに作成した遺言書が、前に作成した遺言書の内容とくいちがっている場合(あとの遺言書のその部分が有効となる)
  • 遺言者が遺言書を作成したあとに遺言書の内容とくいちがう生前処分を行った場合
  • 遺言者がわざと遺言書を破棄した場合
  • 遺言者がわざと遺言により贈与する目的物を破棄した場合

(4)一般危急時遺言について

「一般危急時遺言」は

病気その他の理由で遺言者の死がせまっている時に認められる方式です。


証人3人以上の立ち会いのもとで、

死のせまっている者が遺言をことばで話し、

これを聞きとった者がその内容を書き取り

遺言者と、他の証人に読み聞かせ、または閲覧させ

証人がそれぞれ筆記が正確であることを認めた上で

署名押印します。


この「一般危急時遺言」は

遺言がなされた日から20日以内に

家庭裁判所に請求して確認を受けなければなりません。


気をつけなければいかないことは

遺言をするのは本人の自由であるので

他の者が病気で死がせまっている者に

遺言をするよう無理に迫ることは許されません。

2008年4月11日 (金)

(3)公正証書遺言について

つづいて、「公正証書遺言」についてです。

「公正証書遺言」は変造される危険を

確実に回避するために利用されている方法です。

「公正証書遺言」は、「公証人」という特別公務員が遺言者の口述を筆記し、証人2人以上の立ち会いによって作成します。
この場合の証人には
・①未成年者
・②成年被後見人、被保佐人
・③推定相続人および受遺者(遺言者が死亡すると利害関係が生じる者であるから)
④ ③の配偶者および直系血族
⑤公証人の配偶者、四親等内の親族、雇い人
はなることができません。
上記の者が立ち会っていた場合はその遺言書は無効になります。

公正証書遺言が費用がかかるにもかかわらずひろく利用される理由は
公証人という遺言書作成のプロが作成するため
形式的な不備によりのちに無効となることがありえないことと、
遺言書の原本が公証人役場で20年間保管される、という点です。

(2)自筆証書遺言について

自筆証書遺言は
もっとも簡単な方法で作ることができます。
遺言者は遺言書の全文、日付、氏名を自分で書き、
これに印を押します。


「自筆証書遺言」を書くにあたり法律で定められた要件を
以下にいくつか挙げます。


・ワープロ(パソコンも含む)やタイプライターは不可

・遺言書が数枚にわたるときは割印が必要

・日付は必ず必要

・押印が必要(実印でも三文判でのどちらでも良い)


行の途中に文字を加え、または削除する場合(”加除”といいます)、
削除する場合には、
「第何行加入3字、削除4字」というように
場所を指示した上でその指示を書いた箇所に
署名、押印をしなければなりません。



また、自筆証書遺言は

必ずしも封筒に入れる必要はありませんが、

変造を予防するために封印しておく方が良いでしょう。

その際には封筒裏面に以下のように書き添えます。

「開封を禁ずる。

この遺言書を遺言者の死後

遅滞なくこのまま家庭裁判所に提出すること。

家庭裁判所以外で開封すると過料に処せられる。

◎年×月△日

遺言者 (氏名)(印)」

(1)どんな種類があるのか

遺言の形式にはいくつかありますが、
「自筆証書遺言」と「公正証書遺言」の2種類がひろく利用されています。

まず「費用をかけたくない」ということでしたら「自筆証書遺言」がおすすめです。
ただし、「自筆証書遺言」は自分一人で完成させるため
法律で定められた要件を満たしていなくても自分では気づかず、
のちに無効となってしまう、という心配があります。
また、紛失したり、偽造・変造されたりする危険性もあります。

その他、あまり用いられることはありませんが
病院などで遺言者がなくなられる直前に
医師立ち会いのもとで作成される「一般危急時遺言」というものもあります。

2008年4月 4日 (金)

遺言を書いておいた方がよいケース

もちろん一概には言えないのですが、

残された家族たちにトラブルが生じないように…

という考えに基づいて

遺言書を書いておいた方がよいケースを例示してみましょう。


・財産よりも借金の方が多く、相続人に不利益を与える場合

・自分の死後に結婚していない人との間の子供を認知したい場合

・自分の事業を、特定の子供に継がせたい場合

・特定の子供には遺産を相続させたくないケース

・法律で定められた相続人以外の人に財産を残したい場合

・法律で定められた相続人がいない場合

・法律で定められた相続人どうしが不仲になっている場合

・双方に子供がいる者どうしが再婚した場合

・子供がいない場合

誰でも遺言を書いておくことができますか?

遺言は、

15歳以上の人ならばだれでも作成することが可能です。

もちろん、年齢の上限はありません。


心神を著しく欠いているままの状態であると

認められている一定の方についても

2人以上の医師の立ち会いで遺言書を書くことは可能です。


ただし、自分で書く場合には

・ワープロ(パソコン)で書いてはいけない

・数枚にわたる場合は割印を押しておくことが必要


など、いくつかの決めごとがあります。

「遺言」によって、書きのこせることがら

遺言書にはどんなことを書いていいのでしょうか。

民法では以下のように規定されています。


1)身分に関する事項

  (子供の認知や、後見監督人の指定)

2)財産に関する事項

  (遺贈など)

3)相続に関する事項

  (相続分の指定など)

4)その他、遺言執行者の指定など


いちばん安全である

公正証書として遺言を書きのこす方法だと、

規定されている以外の、まったく関係のない事項は

書いておくことができません。


しかし、自分一人で書いておく

「自筆証書遺言」

(ただしこれも、日付、署名など一定の要件が満たされていないと無効になる点に注意)

であれば、家族に対する日頃の感謝の気持ちなど

口ではうまく伝えられないけれど

伝えておきたい気持ちを書いておいても良いと思います。

遺言書の作成

みなさんはじめまして。

こちらのブログでは、

遺言書の書き方について説明していきます。


「遺言」は「ユイゴン」または「イゴン」と読みますが、

小中学校の漢字テストでは「イゴン」と答えると

バツをもらうことになってしまうかもしれません。


自分の財産を

できるだけ自分の思っているように遺したい、

そういう思いから書く「遺言」、

ぜひこちらの記述を参考になさってください。